少し古い話になりますが、6月に日本アスペン研究所のヤング・エグゼクティブ・セミナーに参加してきました。
どのようなセミナーかは、日本アスペン研究所のサイト上にある説明を引用するのが最も適切かと思いますので、以下引用してみます。
「ヤング・エグゼクティブ・セミナー」は、これからの日本社会を担う若い世代に対し、早期から古典を通しての“対話の場”を提供すべく、2006年11月から主にマネージャー層を対象に実施しているリーダーシップ・プログラムです。
このセミナーは、将来「エグゼクティブ・セミナー」に参加していただくためのステップとして位置づけており、したがって、使用するテキストも異なります。
ここで触れられている「エグゼクティブ・セミナー」の若手(中堅?)向けのプログラムなのですが、そもそも「エグゼクティブ・セミナー」とは何かという点も、日本アスペン研究所のサイトから引用してみます。
「日本アスペン・エグゼクティブ・セミナー」は、都塵から離れた自然環境の中で、日本が直面している現在および将来にわたる課題の本質について、優れた古典やコンテンポラリィな文献をよりどころに、自由な対話方式によって語り合い、人間的価値の本質について思索し、自らの現在の位置を見極め、ヒューマニティを高めることを目的としたリーダーシッププログラムです。
参加していただきたいのは、異質で多様なバックグラウンドをもった、さまざまな分野のエグゼクティブです。
これらのセミナーの特色は、「古典をてがかりに人間的価値の本質を探る」点にあり、使用するテキストも
東洋・西洋の古典およびコンテンポラリーな文献から精選し、抜粋・編集した日本独自のテキストを使用します。
とあります。
資料請求されると分かるのですが、実際に使われるテキストは以下のようなものです。
- 現代日本の開化 夏目漱石 (岩波文庫「漱石文明論集 (岩波文庫) 」)
- 普請中 森鴎外
- 余は如何にして基督信徒となりし乎 内村鑑三
- 大衆の反逆 オルテガ
- 孟子 孟子
- パイドロス プラトン
- 形而上学〈上〉 アリストテレス
- 人倫の形而上学の基礎づけ カント
- 哲学の改造 デューウィ
- 源氏物語 紫式部 (全訳 源氏物語 一 )
- ジュリアス・シーザー シェイクスピア
- 道徳と宗教の二つの源泉 ベルグソン
- 東洋的な見方 鈴木大拙
- 古い医術について ヒポクラテス
- ウォールデン 森の生活 ソロー
- 現代ジャーナリズムの批判 清沢冽 (清沢洌評論集 )
- エコエティカ 今道友信
- ゲティスバーグ演説 リンカーン (リンカーン演説集 )
実際に参加してみるまでは何度もテキストを読み返してもなかなか各テキストの関連性を掴むことができずに苦心したのですが、実際に参加して対話を重ねると、目から鱗の体験が多く、大変貴重な体験をさせていただきました。興味をお持ちの方は是非参加されることをおすすめします。
テキストそれぞれについてはまた別の機会に触れたいと思います。